2009年4月8日 水曜日

35の春

先月、惜しまれつつ閉店した名護のカフェバー。春は別れの季節でもあるのよね
先月、惜しまれつつ閉店した名護のカフェバー。春は別れの季節でもあるのよね

 

 4月の始めは正直あまり好きじゃない。妙な緊張感がある。

 

 少し生暖かいような肌寒いような季節の変わり目。なんだか無理矢理に背伸びさせられる様な感覚に捕われるのだ。

 

 季節の香りが思い出させてくれるのは僕が小学生の頃。

 

 4月が来ると必ず進級し、新しい教室、新しい教科書、新しい友達、新しい先生と出会わされる。

 

 とてもドキドキしたものだ。そして不安だらけだ。同じクラスの子と仲良くなれるだろうか? 担任の先生は優しいだろうか? 勉強についていけるか? 毎年そうやって春が来る度にクラス替えという大した距離でもない移動と変化に過敏な反応を起こしてた。

 

 それは大人の皆さんに 振り回されている という感覚だった。早く卒業して大人になりたい! って思ってた。

 

 誰からも振り回されずに、朝もゆっくり起きて、夜更かしして、大好きな映画ばかり観て、レコード聴いて、そして大きなピザを1枚まるごと1人で食べてやる! なんて思ってたもんだった。

 

 で、実際に大人になって全て達成した。だからといって不安が消えるなんて事はない。生きてりゃ死ぬまでそいつは付きまとうものだ。

 

 僕を振り回していたと思ってた大人達もきっと不安と戦ってたのだろうな。そいつと上手く付き合おうと思えるのが大人かな? なんて思ったりする35の春。

 

 毎年感じるこの妙な緊張感が過ぎ去れば素敵な夏が待ってるぜと思いつつ聖子ちゃんの「夏の扉」を口ずさんでみる。

 

(「北中城村あやかりの杜」スタッフ)

執筆者:宮島真一 | 話の玉手箱

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