2008年10月8日 水曜日

もういちどおかあさん、もういちどむすめ

ぷっくりおててとむっちりあんよがそばにあると、気持ちがふっくらします
ぷっくりおててとむっちりあんよがそばにあると、気持ちがふっくらします

 

 もうすぐ3歳になる娘は、わたしにそっくりだと言われます。おしゃべり上手になった彼女は、なんだかガージューな性格まで似ているみたい。仕事をしているわたしに代わり、実母が2歳までみてくれました。仕事で一緒にいられない寂しさも「おばあちゃんと過ごしているんだ」と思うと我慢ができたものです。

 

 母はわたしと弟を一人で育ててくれました。仕事に追われる母との時間は少なくて、寂しい思いもしました。甘えん坊の弟と違い、うまく甘えられなかったのを覚えています。しつけにも厳しかったため叱られることも多く、母はとても怖い存在でした。正直に言うと、一番好きな母だけれど、母も同じように想ってくれているのか、大人になるまで自信がありませんでした。

 

 娘がまだ新生児のころ、疲れ果て寝ていると、泣いている孫を抱きあやす母の姿が。深い安心を感じさせるやわらかい笑顔で、それは愛おしそうに見つめ子守唄を歌っています。不思議なことにそれが、ずっと昔の母とわたしの姿に見えたのです。あぁ、母は同じように想ってくれていた、やっぱりそうだった。なぜかわからないけれど、その瞬間、すべて納得がいきました。娘を通して、母がわたしにしてくれたであろうことを体感できたのです。娘そっくりな孫を抱きながら、母が言いました。「もう一度、あなたを育てられるとは思わなかったさ~」。もしかしたら母も、孫を通して、子育てをしている気持ちだったのかもしれません。

 

(フリーライター)

執筆者:鯉沼千春 | 話の玉手箱

トラックバック URL

この記事にはまだコメントがついていません。

コメント RSSトラックバック URL

コメントする

お名前
(必須)
E-mail
(必須)
URL
コメント